一歩先行くおもてなし!ホテルの愉しみ方教えます

ホテルのコンシェルジュはどんなサービスをしてくれるのか?

高級シティホテルに宿泊されるゲストから受ける色々な要望に応えるのがコンシェルジュという仕事になります。そもそもコンシェルジュとはフランス語で「集合住宅の管理人」という意味を持つ単語ですが、その解釈を広げてホテルでの総合世話係というような職名として使用されています。

コンシェルジュのモットーは、「宿泊ゲストからの要望には決してNOとは言わない」だといわれています。また1929年にフランスで最も権威が高く国際的なコンシェルジュ団体として、Les Clefs d’Or (レ・クレドール=金の鍵)が設立され、その団体の会員は交差した2本の金色の鍵のバッジを襟に着けています。

ちなみに日本コンシェルジュ協会には全国約50施設の有名ホテルのコンシェルジュ75人ほどが個人加入しています。ちなみにコンシェルジュという職名でのサービスを導入した最初の日本のホテルはホテル西洋銀座になります。ただ、帝国ホテルやホテルオークラについてはコンシェルジュまたはそれに相当するサービスをするスタッフはいたそうです。

さてそんな、コンシェルジュの仕事は以下の通りです。
① 宿泊客の観光案内
ホテルの宿泊ゲスト、特に外国からのゲストはコンシェルジュデスクを良く利用されるので、それらの対応に応えるために、定番や新しく出来た観光地の情報を、全国にいるコンシェルジュ協会会員のネットワークをフルに利用して常に更新し、宿泊ゲストへ提供する。

② 交通手段(電車や飛行機 等)の手配
フライト情報や鉄道を中心とした交通案内については非常に頻繁に行う業務になります。WEBを使っての検索や席の確保も受けてくれます。さらに交通の手配以外にも、レストランや観劇の予約も行ってくれ、さらにホテルのコンシェルジュからの手配であれば席を優先的に確保してくれたり、普通より良い席にしてくれる場合もあります。

③ 宿泊されるVIPの方のアテンド
高級なシティホテルであれば、外国の国家元首や要人、さらに著名な方々などがたくさん利用されます。そんなお客様がホテルに到着してから出発されるまでの様々なシーン案内するのも業務範囲に含まれます。

その他にも「以前に親しくして頂いた日本人を探してほしい」や「たまたま見た石灯籠が気に入ったので、石灯籠が買える店が知りたい」といった相談もあるそうです。
このようなホテルの宿泊ゲストから出るさまざまな要望ならびに疑問、難問にもしっかりと答えてくれるのがコンシェルジュという職業になります。

ただホテルのバーで一緒にお酒を飲んでほしいなどというリクエストには、ホテルの従業員規則により宿泊ゲストとは一定の距離をもって接しなければならないというルールによって叶えることはできないそうです。

今回はコンシェルジュという仕事を紹介しましたが、皆さんもコンシェルジュがいるホテルを利用した場合にはぜひ色々お願いしてみては如何でしょうか。あなたのホテル滞在中の楽しさが広がると思います。